第25回 入賞作品
2021.01.27
写真コンテスト総評
今年は、世界を一変させたコロナ禍で撮影が極端に制限され、写真愛好家たちが心待ちにした多くの祭事や催し物が中止となりました。そんな困難な中で応募点数が減少したとは言え、このコンテストが開催されたことに感謝です。カメラメーカーの縮小や写真ギャラリーがいくつも閉鎖するという事態の中で、主催者をはじめ写真愛好家の心意気に拍手を送ります。 今年の特徴は、入選作品11点のうち最優秀賞はすんなり決まったものの、優秀賞と佳作がほとんど横並びで最後まで争いました。原因は、2020年のポイントであるコロナと異常気象に対する撮影者の意識が薄かったことにあります。コロナは社会全般に、異常気象は農業の根幹に大きな影響を与えました。今年の「長崎の農村」がこの2つの課題を抜きにして存在しません。第1回からの入賞作品を一堂に並べて見ると、どの作品も被写体やテーマの中に時代と歴史を記録していることが伝わっています。
作品的には、常連たちに一時期の斬新な発想や農家への切り込む勢いが薄くなっています。また、新しい勢力も常連に代わるほどのエネルギーがまだ足りません。しかし新旧応募者たちの切磋琢磨に時代の変化という後押しが加わり、一層このコンテストを盛んにするでしょう。コロナに負けないで写真の可能性を大いに楽しみましょう。
審査委員長プロフィール
尾辻弥寿雄
1945年長崎市生まれ。
機関紙連合通信写真部を経て、2000年フリー。
JRP代表理事。
日本写真家協会会員。
現代写真研究部事務局長。
最優秀賞作品
やがて肥料に
金子善憲さん
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優秀賞
忘却(3枚組)
高尾愼次さん
あと少し!
中田あや子さん
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特別賞
穂
森山浩隆さん
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佳作
シャワーでさっぱり
長浦敏雄さん
豪雨の爪痕
外田優さん
ひと休み
森本孝さん
飛んでいけ
川﨑信義さん
おいも とったよー
一ノ瀬昭豊さん
春のおとずれ
陣野政輝さん
模様
髙木尚平さん
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